植物学者の著者がインドで生活して、その植物について見聞きし、体験したことを自分のスケッチにのせて書いた本です。植物染色の本ではありませんが、アナンダに入荷するインドの染料植物が多く出ています。読んでみると、染料で有名な植物も多くは薬だったり、食用だったり、または宗教的な儀式や神話にまつわるものばかりだったりで、イメージが広がります。
著者の感覚で書いているので、とても面白い好書。インド人の大自然に対する畏敬の念、一体になっている生き方がとても良く著されています。染料を手にして、植物についての事、その植物にまつわるインド人の生活などに想いをはせる人にはお薦めの本です。
「続・インド花綴り」
- 西岡直樹著(著者サイト)
- 木犀社
- 261ページ/18cm×12cm